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花粉症治療に使われる漢方薬

■花粉症治療に使われる漢方薬

花粉症を含むアレルギー性鼻炎の原因は、「水毒」と「気逆」なので、水毒を治療するための「利水剤」と、気逆を治療する「順気剤」が使われます。

○○剤という言い方は、大体の症状に効果がある薬のグループだと思ってください。
例えば、「小青竜湯」という薬は、「桂皮、甘草、乾姜・・・」などいくつかの生薬を組み合わせて作られた薬です。組み合わせて薬の事を「方剤」と言います。
ほとんどの漢方薬は、生薬を単品で飲むのではなくブレンドされているため、漢方薬=方剤だと言えます。
この「小青竜湯」は、「水毒」があります。「水毒」を治療するための薬剤グループを「利水剤」というので、小青竜湯は利水剤の1種というわけです。
漢方薬は、人によって効果の出方が変わるため、もしも「小青竜湯」が効かなかったら、他の利水剤を処方するというように代えていくのです。
こういうと、漢方薬は効果が出るまでに時間がかかり、副作用もあると言ってイメージが強くなりますが、西洋薬も効果は人によって差があるため、どちらのほうが良いのか一概に決めることはできません。

さて、西洋医学で言うところの花粉症や通年性アレルギー性鼻炎に効果があるとされる方剤は次のようなものです。

◆ 越婢加朮附湯 (えっぴかじゅつぶとう) 〈構成生薬〉 麻黄、石膏、生姜、大棗、甘草、朮 〈効能・効果〉 炎症症状が強く分泌物の多い湿疹 浮腫の著しい急性腎炎、ネフローゼ 四肢関節の腫張・疼痛(とうつう)の激しいリューマチ、関節炎
◆ 華蓋散 (かがいさん) 〈構成生薬〉 麻黄、杏仁、茯苓、橘皮、陳皮、桑白皮、生姜、甘草、蘇子 〈効能・効果〉 胃腸虚弱 熱のない喘咳(ぜんがい)、呼吸困難
◆ 葛根湯 (かっこんとう) 〈構成生薬〉 葛根、麻黄、桂枝、芍薬、生姜、大棗、甘草 〈効能・効果〉 発汗、解熱剤として利用 悪寒、発熱、頭痛、項背部のこりを軽減
◆ 葛根湯加辛夷川弓 (かっこんとうかしんいせんきゅう) 〈構成生薬〉 葛根、麻黄、大棗、生姜、桂枝、芍薬、甘草、辛夷、川弓 〈効能・効果〉 急性・慢性の鼻疾患 頸背部のこり、頭痛、頭重、鼻づまりの解消
◆ 加味逍遙散 (かみしょうようさん) 〈構成生薬〉 当帰、芍薬、柴胡、朮、茯苓、薄荷、甘草、牡丹皮、梔子、生姜 〈効能・効果〉 不定愁訴の多様な症状
◆ 甘草麻黄湯 (かんぞうまおうとう) 〈構成生薬〉 甘草、麻黄 〈効能・効果〉 急激なぜんそく発作 呼吸困難
◆ 荊芥連翹湯 (けいがいれんぎょうとう) 〈構成生薬〉 荊芥、連翹、防風、当帰、川弓、芍薬、枳実、黄今、梔子、地黄、甘草、枳殻、白止、桔梗、柴胡 〈効能・効果〉 アレルギー体質の改善 耳・鼻・咽喉(いんこう)の炎症、化膿症状
◆ 桂姜棗草黄辛附湯 (けいきょうそうそうおうしんぷとう) 〈構成生薬〉 桂枝、生姜、大棗、甘草、麻黄、細辛、附子 〈効能・効果〉 疲労倦怠感 心悸亢進、動悸、肩こり、息切れの改善 便秘の改善
◆ 桂枝加厚朴杏仁湯 (けいしかこうぼくきょうにんとう) 〈構成生薬〉 桂枝、芍薬、大棗、生姜、甘草、厚朴、杏仁 〈効能・効果〉 軽い喘咳(ぜんがい) 気管の痛む咳
◆ 桂枝茯苓丸 (けいしぶくりょうがん) 〈構成生薬〉 桂枝、茯苓、牡丹皮、桃仁、芍薬 〈効能・効果〉 月経痛や月経異常、打撲症など、おけつに起因する病気
◆ 桂枝麻黄各半湯 (けいしまおうかくはんとう) 〈構成生薬〉 桂枝、杏仁、芍薬、 生姜、甘草、麻黄、大棗 〈効能・効果〉 虚弱時の頭痛、悪寒(おかん)、発熱
◆ 柴陥湯 (さいかんとう) 〈構成生薬〉 柴胡、半夏、黄今、生姜、大棗、瓜呂仁、甘草、黄蓮、人参 〈効能・効果〉 胸痛や背痛あるいは胸水があり、胸元もしくは胃部がつかえる 粘り気のある痰、咳が切れにくいとき
◆ 滋陰降下湯 (じいんこうかとう) 〈構成生薬〉 当帰、芍薬、地黄、天門冬、麦門冬、陳皮、朮、知母、黄柏、甘草 〈効能・効果〉 乾燥肌 動悸(どうき)、息切れ、口渇(こうかつ) 乾いたせき
◆ 四逆散 (しぎゃくさん) 〈構成生薬〉 柴胡、枳実、芍薬、甘草 〈効能・効果〉 気管支ぜんそくの体質改善
◆ 梔子柏皮湯 (ししはくひとう) 〈構成生薬〉 山梔子、黄柏、甘草 〈効能・効果〉 肝臓疾患、じんましん 打撲、捻挫の外傷薬 炎症、充血
◆ 炙甘草湯 (しゃかんぞうとう) 〈構成生薬〉 炙甘草、生姜、桂枝、麻子仁、大棗、人参、地黄、麦門冬、阿膠 〈効能・効果〉 虚弱体質、体力低下 甲状腺機能亢進症の心拍亢進、呼吸困難
◆ 十味敗毒湯 (じゅうみはいどくとう) 〈構成生薬〉 柴胡、桜皮、桔梗、生姜、川弓、茯苓、独活、防風、甘草、荊芥 〈効能・効果〉 湿疹、じんましんなどの皮膚疾患
◆ 小建中湯  (しょうけんちゅうとう) 〈構成生薬〉 桂枝、生姜、大棗、芍薬、甘草 〈効能・効果〉 虚弱児の体質改善、体力増強 胃腸虚弱、疲労の改善
◆ 小柴胡湯 (しょうさいことう) 〈構成生薬〉 柴胡、半夏、生姜、黄今、大棗、人参、甘草 〈効能・効果〉 気管支ぜんそくの体質改善
◆ 小青竜湯  (しょうせいりゅうとう) 〈構成生薬〉 半夏、乾姜、甘草、桂皮、五味子、細辛、芍薬、麻黄 〈効能・効果〉 気管支炎や気管支ぜんそく時の喘鳴(ぜんめい) 分泌液の多いアレルギー性鼻炎
◆ 辛夷清肺湯 (しんいせいはいとう) 〈構成生薬〉 辛夷、知母、百合、黄今、石膏、升麻、山梔子、麦門冬、枇杷葉 〈効能・効果〉 局部に熱感や炎症症状があって、痛みや鼻閉を伴う症状の改善 慢性鼻炎、鼻茸(はなたけ)、肥厚性鼻炎、副鼻腔炎
◆ 神秘湯 (しんぴとう) 〈構成生薬〉 麻黄、杏仁、厚朴、陳皮、甘草、柴胡、蘇葉 〈効能・効果〉 気管支ぜんそくの予防薬 呼吸困難、乾性の咳嗽(がいそう)、気分がすぐれないといった神経症状
◆ 真武湯 (しんぶとう) 〈構成生薬〉 茯苓、蒼朮、芍薬、生姜、附子 〈効能・効果〉 体力低下 新陳代謝機能の衰え 倦怠感、冷え
◆ 清肺湯 (せいはいとう) 〈構成生薬〉 黄今、桔梗、陳皮、桑白皮、貝母、杏仁、梔子、天門冬、大棗、竹如、茯苓、当帰、麦門冬、五味子、生姜、甘草 〈効能・効果〉 痰の多く出る咳 血痰(けったん)、息切れ、体の衰弱
◆ 続名湯 (ぞくめいとう) 〈構成生薬〉 杏仁、麻黄、桂枝、人参、当帰、川弓、乾姜、甘草、石膏 〈効能・効果〉 半身不随、言語障害、運動障害 咳(せき)、呼吸困難
◆ 大柴胡湯 (だいさいことう) 〈構成生薬〉 柴胡、半夏、黄今、芍薬、大棗、枳実、大黄、生姜 〈効能・効果〉 胃腸や肝臓機能の衰え 高血圧、ノイローゼ、不眠、疲労感、精力減退
◆ 大青竜湯 (だいせいりゅうとう) 〈構成生薬〉 麻黄、杏仁、桂枝、生姜、大棗、甘草、石膏 〈効能・効果〉 発熱、頭痛、悪寒、脈浮緊(ふきん)で体が痛むとき 喘鳴(ぜんめい)、咳嗽(がいそう)、口渇(こうかつ)
◆ 竹葉石膏湯 (ちくようせっこうとう) 〈構成生薬〉 竹葉、甘草、石膏、粳米、麦門冬、半夏、人参 〈効能・効果〉 体力低下 乾燥肌
◆ 当帰芍薬散 (とうきしゃくやくさん) 〈構成生薬〉 当帰、川弓、芍薬、茯苓、朮、沢瀉 〈効能・効果〉 貧血 冷え症
◆ 人参湯 (にんじんとう) 〈構成生薬〉 人参、朮、乾姜、甘草 〈効能・効果〉 体質虚弱者の胃痛 冷え症
◆ 麦門冬湯 (ばくもんどうとう) 〈構成生薬〉 麦門冬、半夏、粳米、大棗、人参、甘草 〈効能・効果〉 ねばりのある痰 喉にからんで息苦しい激しく咳き込み のどの渇き、咽喉の異物感
◆ 半夏厚朴湯 (はんげこうぼくとう) 〈構成生薬〉 半夏、茯苓、生姜、厚朴、紫蘇葉 〈効能・効果〉 神経症 気管支ぜんそく つわりなどの嘔吐症
◆ 半夏瀉心湯 (はんげしゃしんとう) 〈構成生薬〉 半夏、黄今、人参、甘草、大棗、乾姜、黄連 〈効能・効果〉 胃腸病
◆ 茯苓杏仁甘草湯 (ぶくりょうきょうにんかんぞうとう) 〈構成生薬〉 茯苓、杏仁、甘草 〈効能・効果〉 動悸、息切れ、喘鳴、喘咳 胸痛、背痛 尿の出が少なく、浮腫があるとき
◆ 変製心気飲 (へんせいしんきいん) 〈構成生薬〉 半夏、乾姜、甘草、桂皮、五味、細辛、芍薬、麻黄 〈効能・効果〉 動悸、息切れ、喘鳴、喘咳 尿の出が少ない 肩や背がこわばり腰や足が痛む
◆ 麻黄湯 (まおうとう) 〈構成生薬〉 麻黄、杏仁、桂枝、甘草 〈効能・効果〉 感冒などの熱性疾患 痛、発熱、悪寒、咳嗽 四肢の関節痛、筋肉痛
◆ 麻黄附子細辛湯 (まおうぶしさいしんとう) 〈構成生薬〉 麻黄、甘草、附子 〈効能・効果〉 熱感のない悪寒 急迫性の喘咳(ぜんがい) 、身体痛、四肢痛、のどの痛み
◆ 麻杏甘石湯 (まきょうかんせきとう) 〈構成生薬〉 麻黄、杏仁、甘草、石膏 〈効能・効果〉 気管支ぜんそく 口の渇き
◆ 苓甘姜味辛夏仁湯 (りょうかんきょうみしんげにんとう) 〈構成生薬〉 茯苓、半夏、杏仁、五味子、甘草、乾姜、細辛 〈効能・効果〉 虚弱体質 気管支炎、気管支ぜんそく 冷え症

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