■子供の花粉症
日本では、スギ花粉症の患者数は人口の約20%、その他の花粉症を約10%の人が持っていると言われています。
これは、医療機関にかかった数なので、実際には、もっと多くの人が花粉症に悩まされている可能性があります。
花粉症は、30代が最も発症数が多く、10〜40歳の層が罹患者の90%を占めるというデータがあります。
しかし実際には、アレルギー症状が出ていなくてもスギ花粉に対するIgE抗体はかなり多くの人が持っていると推定されています。
5歳児でも5%以上、小学生では約半数に抗体が認められるという検査結果もあります。
ただし、IgE抗体を思っていても、アレルギー症状を発症するほどの強いアレルギー反応を起こすのは、約30%なのだそうです。
花粉症は、アレルギー性鼻炎(鼻アレルギー)の一種ですが、アレルギー性鼻炎の罹患者となるとはるかに数が増えます。
花粉症の発症が30代がピークになるのに対し、アレルギー性鼻炎の発症は6歳ごろまでに症状が出始めると言われています。
子供の場合、花粉をよりも、ハウスダストやダニを原因抗体とする通年性アレルギー性鼻炎が主体です。数年性アレルギー症状が出ている子供は、体が大きくなるにつれて花粉症も発症しやすくなります。
〈IgE抗体〉
Th2細胞の命令によってつくられる抗体のこと。